私が欲しいものはかわいいもの。
かわいいものが大好きです。
リボンにフリルにレースにハート。
キラキラひかるものも好き。
服もかわいいものが欲しいし、暮らしもかわいいものに囲まれたい。
だけど、なかなか自分のためにお金を使えない時がありました。
主婦時代です。
まわりにも主婦友達で欲しいものを買えない人は、けっこういました。
主婦は欲しいものが買えない?
かわいいものが大好きなんです。
でも、シンプルなものの方がいいのかなぁ、そっちが飽きがこないのかなぁと思い。
そろそろ年齢的にも落ち着かなくちゃ。
うちは男の子2人だから、ハートやリボンはいやだろう。
そう思って、シンプルなものを選んできました。
色もピンクは封印して、シックな感じにしてみたりして。
表向きはそんなふうに自分をごまかしていました。
本当の理由は、かわいいものとシンプルなものだと、かわいいものの方が高いから。
かわいいものって、ちょっと高いんです。
シンプルなものは、よく探せば100均とかにあったりするけど、かわいいものってほんの少しだけ高い。
そのほんの少しのお金が出せない時がありました。
主婦時代です。
私は長男が3才になるまで専業主婦でした。
この主婦時代、自分のためには欲しいものを買えないって思いこんでいました。
家族のための外食や、子供の服は買える。
夫が稼いできたお金を使うことができるのは家族や子供たちのため。
主婦の自分のためにはお金は使えない。
欲しいものは買えない。
買ったとしても、一番安いものの中から選んだと思います。
本当に欲しいかわいいものは買えない。
買っていいよとたとえ言われたとしても、夫が稼いできたお金では買えない。
当の本人の私が思ってたから、買えないままだったと思います。
主婦はなぜ自分のためにお金を使えないのか?
よくよく考えると、夫がお金を稼いでこれるのは、私が主婦として家事と育児をしているからです。
立場は対等のはずだし、たとえ夫が稼いできたとしても、私にも使う権利はあります。
それが当たり前。
なのに、主婦時代の私はどうしても夫のお金って感覚になってしまいます。
だから、友達とランチに行くお金や洋服は自分の貯金から出していました。
一応、子供が大きくなったら働こうとは思っていたけれど、貯金は少しでも残しておきたかった。
だから、ランチもなるべく安いお店とか、服も安い服とかにしていました。
なるべくお金を使わないようにしていました。
主婦時代の私は欲しいものがあっても、欲しくないふりをしていました。
どうせ買えないから。
私は頭では、主婦も夫のお金を半分使う権利があるって思っていたけど、本心では主婦の自分には価値がないって思っていたんです。
ながらく家にしかいないから、夫と同じだけ稼いでくる自信なんかない。
主婦の自分にはお金を稼いでこれない→お金を稼いでくる夫が上→私は夫の下。
こんなふうに思っていたから、主婦の自分が欲しいものを買うなんてもってのほか。
欲しいものも我慢して買えない。
でも、心の底でそんなことを思っている自分に気がつかないふりをしていました。
お金を稼げない弱い主婦の私って思っているけど、自分に対しての誇りも捨てきれません。
すごく屈折していました。
一緒にいた夫は大変だったんじゃないかなぁ。
今さら反省です。
欲しいものを買えるようになるまで
欲しいものが買えない私が買えるようになるまでには、そうとう時間がかかりました。
なんせ、主婦の自分に価値がないって思っているんです。
自分で自分のことをそう思って、価値がないふりをしているから、周りも「主婦には価値がない」って扱いをしてきます。
一番近くにいた夫がそうでした。
私のことを価値がないという扱いをしたんです。
あんまりひどかったので、たまりかねて離婚の道を選びます。
詳細を書くと長くなるのですが、原因は、私が私の価値を認めていなかったから。
私が自分のことを価値ない主婦って扱いしてたから、夫もそうしてきただけ。
だけど、夫の行動がエスカレートしていきます。
夫のふるまいがあんまりひどくなりすぎました。
このまま夫といると死ぬかもしれないってとこまでいって、初めて「殺される扱いされるほど私は価値がないわけじゃない」って気がついてきました。
やっと、私は「あたし、そこまで価値がないわけじゃない!」って奮起できました。
自分の価値を認めることができたのは夫のおかげです。
今は感謝しています。
離婚して、1人で生活を成り立たせて、周りの人の助けを借りながら子育てして、仕事もして。
小さなことから1つ1つクリアしていって。
やっと、なんとか一人でも暮らしていけるようになりました。
一気にできたわけじゃない。
泣いた日だってある。
時間がかかったけれど、私には力がある、価値があるって自分で自分を認めることができるようになりました。
そしたら、買えるようになったんです。
自分の欲しいものが買えない私が、なんの役にも立たないかわいいだけのりぼんがついたちょっと高いスリッパ。
ほんのちょっとだけ高いんだけど、かわいさが嬉しいです。
欲しいものを買えるようになりました。
主婦時代から、自分のことを認めて、欲しいものを買って、そうできればよかったかもしれません。
だけど、私はこういう生き方しか選べなかった。
そんな不器用な私のことも認めていきたいと思っています。